本実習では、プラトーさとみにおいて、以下の項目について実地調査を行い、それを理論生物学的視点で解析する技術を学ぶことを目的としています。研究者として、フィールドワークと理論解析を両方ともできるようになるにはどうしたらよいのか、模索できるような実習を目指します。
- 植物の多様性
里美地域はスギの植林が多く見られる。山地部の尾根筋にはアカマツが生育しているが多くはない。夏緑 広葉樹林の見られる地域は三鈷室山であるが面積は少ない。三鈷室山は阿武隈山地の南部にあたり,茨城県里美村(現 常陸太田市)と福島県塙町及び矢祭町との境に位置する海抜870.6mの山である。大部分がスギの植林となっている。茨城県側では落葉樹林は小面積しか残っていない。この地域で注目すべき植物としては,アスヒカズラ,ニッコウシダ,シノブカグマ,タチネズミガヤ,コフタバランギボウシラン,サギスゲ,ヒメマイヅ ルソウ,マイヅルソウ,セイタカスズムシソウ,ヒロハノドジョウツナギ,ジンバイソウ,ミズチドリ,ナンブワチガイソウ,コキンバイ,ケヤマウコギ,シキンカラマツ,ヒメイチゲ,アサノハカエデ,ヒナウチ ワカエデ,ツクバグミ,イワセントウソウ,ミヤマタ ムラソウ,シオガマギク,オオカニコウモリ,タチコゴメグサ,イワキハグマ,キオンなどである。(茨城県自然博物館第3次総合調査報告書より抜粋) - 昆虫の多様性
昆虫相については茨城県自然博物館第 3次総合調査報告書を参照すること。6月の下見の時点で、マルハナバチの仲間としては、コマルハナバチとトラマルハナバチの生息が確認されている。 - 鳥類の多様性
6月の下見の時点で、カッコウ、ツツドリ、クロツグミ、ミソサザイなど、森林(標高やや高め)に生息する鳥の鳴き声が多数聞こえていた。 - 哺乳類の多様性
大型の偶蹄目はイノシシくらい。アナグマ、タヌキ、ハクビシン、イタチがいる。茨城県自然博物館第3次総合調査報告書によると、20年ほど前にはニホンザルの目撃例もあるらしい。
これらの自然の対象の中からテーマを決め、データを採集し解析する。テーマの例としては以下のようなものが考えられる。
- 動物相、植物相を記録し、データベース化する。
- 目撃した蝶の食草を図鑑で調べ、その食草の分布を調べる。
- 動体検知撮影で夜中の哺乳類を観察する。
- 鳴き声で鳥類を識別出来る能力をつける(NatLearning)。
- 鳴き声から鳥類を自動同定するシステムを作る。新兵器の集音器があります!
- マルハナバチの巣を発見する。